迷わず出られる!ポーチボレー講座 2019/8/6 2019/10/10 レッスン 【はじめに】 ダブルスをプレーしている時に、強力な武器となる『ポーチボレー』。試合中、センター付近にボールが来た時に中々出られずにポイントを落としてしまった。ポーチに出たもののサイドを抜かれてしまい、出ていく勇気がなくなってしまった。こんな経験ありませんか!? 今回はどうやってポーチに出て、どこを狙って、その後はどうすればいいのか、出るときの心構えを中心に徹底解説いたします。これを読んだらポーチボレー好きになること間違いなし! 【そもそもポーチとは?】 Poach[動]盗む、侵入する、密猟する、熱湯の中でゆでる・・・など テニスの試合に置き換えると、後衛が取るべきボールを前衛が横取りして打っちゃうという感じでしょうか。なんか悪いことをしているようにも聞こえますが、後衛にとっては、自分が返さないといけないボールを前衛の人が決めてくれるわけで、非常にありがたいわけです。 全然テニスと関係ないですけど、『ポーチドエッグ』のポーチはこの”Poach”ですね。 【ポーチに出る前の立ち位置】 ポーチに出る前の前衛の立ち位置について考えていきましょう。前後の位置はネットから普通の歩幅で3歩下がったところ、左右はサービスコートを縦に割った真ん中、もしくはそれよりも半歩アレー側が標準だと思います。ネットから離れれば離れるほど、アレーに近づけば近づくほどポーチで捕まえにくくなってしまうので、標準の立ち位置を頭に入れて頂いて、状況に合わせて微調整するといいと思います。 【どんなタイミングで出たらいいの?】 ポーチボレーに関する質問でよく生徒さんがおっしゃるのが、「いつ出たらいいかわからない。」という問題です。 本能の赴くままに・・と言いたいところですが、それじゃ身も蓋もありませんので、どういうタイミングで出たら良いのかの基準をご紹介します。 まず1つ目は、リスクが少ないパターンです。 『スピンの場合は、相手後衛がテイクバックを完了して、ラケットヘッドを落とした時』、『スライスの場合は、スイング動作に入った時』 このタイミングで斜め前にダッシュしてボールを捕まえに行きます。上記のタイミングだと、相手が打球方向を変えることは困難なので、ストレートを抜かれにくいです。相手が元々ストレートに打とうと思っている場合は抜かれちゃいますが、それでもアレーにさえ入れられなければ、反応して返球できるでしょう。 しかし、このタイミングで出た場合はセンター付近を通るボールまでしか取ることができず、クロスのシングルスコート外側半分に入るようなボールは捉えきれないでしょう。 そこでリスクを取っていく2つめのパターンです。 『相手後衛がテイクバック完了した時』に飛び出します。このタイミングなら、クロスのアレーに入らないようなボールはだいたい(ボールスピードや御本人のフットスピードによりますけど)捕まえることができます。ただ、このタイミングだと相手は打球方向を変えることが容易にできますので、ストレートのアレーのみならず、シングルスコートの外側半分にコントロールされるだけで抜かれてしまいます。 じゃあだめじゃん!って思う方もいらっしゃるでしょうけど、以下に挙げる時はたいていクロスに来るのです。 ・相手がサーブを返すだけで精いっぱいになっている時 これは味方のサーブ力が相手のレシーブ力を大きく上回っている場合に起こりますね。 ・ゲーム中のスコアやゲームカウントでピンチになっている、またはリードしていたが追いつかれてきたなどの理由で相手にプレッシャーがかかっている時 この状況ではショボイサーブでも相手は無難にクロスへ返してくれます。ただ、注意しないといけないのはプレッシャーがかかったら逆にストレートばかりに打ってくるタイプの人もいる(ハードヒッターの男性に多い)ので、なるべく早くどっちのタイプなのかを見極めましょう。 【どこを狙えばいいの?】 それでは無事にポーチに出て、相手のボールも読み通りクロスに来たとして、じゃあどこに打てばいいの?という問題がでてきます。下の図をご覧ください。 一番無難なのはセンターに速い球を打って相手に触らせないことです。ただ、相手が早い段階からセンターをケアしてくるのはありえるので、両サイドのアレーも狙っていきましょう。 相手前衛の足元を狙うのもオッケーですが、返球される可能性があるので、なるべく低く速いボールを打って、かつ返球して来た時の備えをしていきましょう。 相手後衛のボールがネットすれすれに来た時は、こちらは強打することができません。それでも一撃で決めたいという場合はアングルへドロップです。相手前衛の足元を狙って浮いたボールを待つというのも良いでしょう。 【ポーチボレーした後はどうする?】 基本的にポーチボレーは一撃で決めるものなのですが、いろいろな状況があって決められないということも十分ありえます。その時にどうするかを考えていきましょう。 もういちど下の図の②~③をご覧ください。 僕が生徒さんに指導させていただく時は、『両足がセンターサービスラインを超えたらチェンジ』ということにさせていただいています。例えばCさんがボレーする前やした後にセンターサービスラインを超えていたら、③のようにチェンジします。dさんはアドサイドへと行くわけです。dさんはコート全体を見れているので、これもうチェンジした方が良いよなと思ったら「チェンジ!」と声かけしておきましょう。ポーチの際どういう時にチェンジするかは2人で打ち合わせしておくと確実だと思います。 【ポーチに出たが触れなかったときは?】 勇んでポーチに出たものの、相手後衛のボールがクロスのアレーへ飛んで行って、触れなかった。しかもセンターサービスラインを超えてしまっている。 こんなときはどうすればいいでしょう。 答えは『チェンジせず前衛が戻る』です。前衛が取れなかったわけですから、当然ボールは後衛が返球することになるわけです。その時前衛がチェンジしてしまうと、コートの半分ががら空きという状態になります。そこで、後衛はロブを上げて前衛が戻る時間を稼いであげましょう。 【ストレート抜かれそうで出る勇気がでてこない】 そもそも、ポーチにはリスクがあるので最初から抜かれることも織り込み済みでいきましょう。[ポーチに出ていって取った点数+相手がストレート抜こうとしてミスした点数+動きのプレッシャーに相手がやられてミスした点数]が、[ポーチに成功した(触れた)けど、結局得点できなかった点数+ストレート抜かれた点数]を上回っていれば十分です。ポーチに出ているという布石が後々のゲームに生きるということもありますから、気楽に思い切って攻撃的に突撃しましょう! 【めっちゃストレート抜かれます】 ということは、相手はストレートに打ちたい人なので、ポーチに出るフリで一歩だけ進んですぐに戻ってみてはいかがでしょうか。面白いようにストレートに来ることもありますよ。ストレートで一度捕まえられたら、相手にプレッシャーがかかるので、どっちに打とうか迷います。そのような状態にできたらポーチで捕まえやすいでしょう。 【アクションをすることが大事】 前衛になったら自信をもってドーンと構えて、もし自信がなくてもあるフリをして、とにかく動いていく。思い切って突撃するのもいいし、ポーチに出るフリだけでもいいし、出るフリと見せかけて一歩もどってから急に突撃する、ただただ細かくリズムを刻んでいるなど、なんらかのアクションを起こし続けていることが大事です。相手に気持ち良く打たせず、余計なことを考えさせることが必要です。そうすればクロスであれ、ストレートであれ、皆さんのところへボールが来る確率が高まるでしょう。 【おわりに】 『ポーチボレー』について解説していきましたが、いかがでしたでしょうか。この記事を読んだ皆さんはポーチボレーをやりたくなっているはずなので、早速次のレッスンやお友達のとのゲームの時にチャレンジしてみましょう! もちろん、プライベートレッスンやグループレッスンもお待ちしております♥皆さんをポーチ上手にしてみせます! テニスレッスンについてはこちら ガット張り替えについてはこちら 最新ブログ記事はこちら 足・膝の痛みをなんとかしたい方はこちら 商品一覧はこちら